カレンダーの片隅に、立春、春分、夏至、秋分、冬至といった言葉が小さく印刷されています。これが二十四節気(にじゅうしせっき)です。太陽の位置を基準に、一年を24の節目へ分ける暦の仕組みを指します。

旧暦とセットで語られることが多いため「月の満ち欠けで決まる」と思われがちですが、二十四節気そのものの基準は太陽です。国立天文台暦計算室でも、各節気は太陽黄経(たいようこうけい)の値によって定義されています。この記事では、どうやって24に分けるのか、なぜ日付が年ごとに動くのかを順に見ていきます。

この記事の整理軸
01太陽の通り道を15度ずつ区切る

太陽の通り道を黄経360度としたうえで、15度進むごとに一つの節気を置きます。春分は0度、夏至は90度、秋分は180度、冬至は270度にあたります。四季それ…

02「立春は2月4日」と決め打ちしてよいか

節気は、太陽が決められた黄経に到達した瞬間で決まります。そのため、暦のうえでの日付は年によって前後します。国立天文台が毎年公表する暦要項(れきようこう)を見…

03節気と中気

二十四節気は、節気と中気(ちゅうき)が交互に並ぶ体系としても整理されます。太陰太陽暦では、月をどこに置くか、閏月(うるうづき)をどこへ入れるかを決めるための…

04体感の季節とずれるのはなぜか

二十四節気の名称は古代の中国で形づくられたものです。ですから、日本の地域ごとの気候と常に一致するとはかぎりません。北海道で立春を迎えてもまだ深い雪が残ってい…

05旧暦と二十四節気は同じものではない

旧暦と呼ばれる太陰太陽暦は、月の満ち欠けを一か月の基礎にしながら、太陽年とのずれを調整するために二十四節気を利用しました。

01|太陽の通り道を15度ずつ区切る

太陽の通り道を黄経360度としたうえで、15度進むごとに一つの節気を置きます。春分は0度、夏至は90度、秋分は180度、冬至は270度にあたります。四季それぞれに六つの節気が入り、合わせて24になるという仕組みです。

360を15で割れば24。この単純な割り算が二十四節気の骨組みで、季節の名前を24個覚える暗記表ではありません。

二十四節気は太陽黄経を15度ずつ区切る

一年の360度を24分割し、春分・夏至・秋分・冬至は四つの基準点として確認できます。

0°春分

太陽黄経0度。

90°夏至

太陽黄経90度。

180°秋分

太陽黄経180度。

270°冬至

太陽黄経270度。

02|「立春は2月4日」と決め打ちしてよいか

節気は、太陽が決められた黄経に到達した瞬間で決まります。そのため、暦のうえでの日付は年によって前後します。国立天文台が毎年公表する暦要項(れきようこう)を見ると、立春や春分の日付と時刻が、年ごとに少しずつ変わっていることが確認できます。

原稿を書くときや、日付から何かを判定する仕組みを作るときは、固定の日付表を使わないでください。その年の暦データを確かめる。手間はかかりませんし、数年後に誤りが出るのを防げます。

03|節気と中気

二十四節気は、節気と中気(ちゅうき)が交互に並ぶ体系としても整理されます。太陰太陽暦では、月をどこに置くか、閏月(うるうづき)をどこへ入れるかを決めるための重要な基準となりました。

つまり二十四節気は、季節を詩的に呼ぶための言葉であるだけでなく、暦を組み立てるための実務的なものさしでもあったわけです。

04|体感の季節とずれるのはなぜか

二十四節気の名称は古代の中国で形づくられたものです。ですから、日本の地域ごとの気候と常に一致するとはかぎりません。北海道で立春を迎えてもまだ深い雪が残っている。これは体系の誤りではなく、そもそも基準が違うだけの話です。

節気は太陽の位置による季節の区切り、気温や降雪、梅雨は地域の気象。この二つを分けて考えると、「暦のうえでは春なのに寒い」という違和感がすっきり解消します。

05|旧暦と二十四節気は同じものではない

旧暦と呼ばれる太陰太陽暦は、月の満ち欠けを一か月の基礎にしながら、太陽年とのずれを調整するために二十四節気を利用しました。

旧暦は月の暦、二十四節気は太陽の暦。性質の異なる二つを組み合わせて運用していた、と理解すると混乱しません。旧暦の話に節気が出てくるのは、この調整役としての働きがあるためです。

06|土用や節分との関係

国立天文台の暦要項では、二十四節気とあわせて土用・節分・彼岸などの雑節(ざっせつ)も示されます。同じ表に並んでいるため紛らわしいのですが、土用や節分そのものを二十四節気の一つと数えるわけではありません。

07|今年の節気を調べてみる

二十四節気の正体は、太陽黄経を15度ずつ区切って一年をとらえる暦法上の仕組みです。旧暦、地域の気象、雑節。この三つと切り分けておけば、立春や春分が何を基準に決まっているのかがはっきりします。

次の節気がいつなのかを知りたくなったら、国立天文台の暦要項を開いてみてください。その年の日付と時刻が分単位で載っています。手元のカレンダーの小さな文字と見比べると、数字の裏側にある太陽の動きが実感できるはずです。

08|参考・出典