RAYNE-LAB独自モデル|現在検証中
得意なはずなのに、今はうまく使えない。仕事では毎日やっているのに、それが本当に自分の強みなのかわからない。自己理解を進めていると、こうした感覚に行き当たります。
五行観測モデルでは、WHATを「どんな一般行動機能が比較的自然に出やすいか」を見る層として扱います。Rayne-Labでは、探索・学習・創案・展開など20の「五行行動特性」を観測対象にしています。
ここで大切なのは、自然に出やすいことと、今たくさん使っていることを同じにしないことです。今使いやすいか、実際にどれだけ出ているか、使うとどれくらい疲れるかは、現在状態として別に観測します。経験で上手になった専門技能や役職経験も、WHATそのものではありません。
WHATは「能力の総合点」ではない
WHATで作るのは、その人にどの五行行動特性が比較的自然に出やすいかという仮説です。高いほど優秀、低いほど未熟という意味ではありません。
似て見える情報でも、五行観測モデルでは層を分けます。
- WHAT|行動資源:探索・分析・支援など、どの一般行動機能が自然に出やすいか
- NOW|現在状態:今どれくらい使えているか、実際にどれくらい出ているか、負荷や持続性はどうか
- 経験・技能:学習や仕事経験で、どのくらい上手に遂行できるようになったか
- 基礎条件・制約:時間・環境・利用可能な道具など、今の発揮へ影響する前提は何か
たとえば「金|精緻化」が自然に出やすい人でも、今は疲労や時間制約で十分に使えないことがあります。逆に自然発現は低めでも、訓練と仕組みによって必要場面で高い品質を出せることがあります。
だからWHATの数値だけを見て、「できる」「向いている」「今も使えている」まで一気に結論づけません。
WHATで主に使う材料
現在のWHATでは、Rayne-Labの五行診断と、本人の長期的な行動を主な材料にします。
診断から得る「最初の仮説」
五行診断では、木・火・土・金・水の5領域と20の五行行動特性について、どの行動が比較的自然に出やすそうかという最初の手がかりを得ます。ただし、診断結果だけで「あなたは木タイプ」「水の能力がこれだけある」と確定するわけではありません。
診断は、観測を始めるための入口だと考えてください。ここで出た数字は、これから現実と突き合わせていくための出発点です。
現実の行動から得る手がかり
次に、実際の生活や仕事を振り返ります。長い期間くり返し成功していること、誰に頼まれなくても自然にやっていること、周囲から同じような役割を任され続けていること。あまり準備しなくても何度か同じようにできること、仕事や私生活など場面が変わっても似た力が出ること。こうした事実は、どれも大切な手がかりになります。
五行観測モデルでは、診断結果と現実の行動を最初から一つの点数に混ぜません。まず、両者が同じ方向を示しているのか、それとも食い違っているのかを見ます。
診断結果と現実が食い違ったら
たとえば五行診断で「土|調整は低めかもしれない」という結果が出たとします。それなのに実際には、会議のたびに関係者の予定や利害をまとめ、対立の間に落としどころを作れているかもしれません。
このとき、「診断では火が低い。だから本人は本当は行動が苦手なのだ」とは考えません。むしろ、次のように確かめていきます。
- 診断の設問が、その人の力をうまく拾えていないのではないか
- その行動を、本当に「土|調整」として見てよいのか
- もともとの自然発現より、経験で身につけた会議運営や交渉技術の影響が大きいのではないか
- 役割として求められた場面だけ、使いやすさが上がっているのではないか
- 「人の役に立ちたい」「対立を避けたい」など、動機が行動を後押ししていないか
- 実際には多く発現していても、そのあと本人の負荷が高くなっていないか
現実に合わないなら、まず理論や見方のほうを疑う。これが五行観測モデルの基本の姿勢です。
「よく使う」から、もともとの力が大きいとは限らない
管理職だから毎日判断する。営業職だから毎日人へ働きかける。品質担当だから毎日細かく確認する。どれも事実ですが、よく使っているという事実だけでは、その力をもともと自然に多く持っているとは言い切れません。
仕事で必要だから、経験を重ねて上手になった可能性もあります。よく使っている、上手にできる、自然に使いやすい。この3つは似ているようで別の話です。
「できる」と「向いている」も同じではない
あることを高い水準でできても、毎回かなり疲れることがあります。行動にはよく出ていて、経験も豊富で上手にできて、必要な仕事はこなせる。それでも負担は大きく、長く続けると消耗してしまう。そんな状態は珍しくありません。
外からは「行動力が高い人」に見えても、その働き方を長く続けることが本人に合っているとは限らないのです。できるという事実だけでは、自然に使えるか、負担が小さいか、長く続けやすいか、もともとの資源量が多いかまではわかりません。
資源量は「才能値」ではなく仮説として持つ
五行MAPに数字を表示すると、つい「科学的に測れた数字」のように見えてしまいます。けれども現在の五行観測モデルでは、資源量はあくまで仮説です。
そのため数字だけでなく、診断ではどう出たか、現実ではどんな行動が確認できたか、どれくらい多くの場面を観測できているか、まだわからない部分はどこか、といった情報も一緒に見ます。
まだ観測していないことを、勝手に「低い」とはしません。わからないものは「未確認」として残しておきます。空欄のままにしておく勇気が、あとで効いてきます。
WHATは五行MAPに「表示できる一つの層」
五行MAPは、WHAT・HOW・WHY・FLOW・NOWを一つの点数へ混ぜる場所ではありません。必要な観測結果を見比べるための表示です。
五行診断で得たWHATの仮説は、MAP上に木・火・土・金・水の5領域や20特性として表示できます。ただし、それはあくまでL3「行動資源」の表示です。認知スタイルや動機、現在の負荷を同じ棒グラフへ足し合わせて「あなたの五行は水80、金70」と人物全体を表すことはしません。
別の層を一緒に見るときは、「何の情報を見ているか」が分かる形で並べます。
例:「分析が得意なのに、判断が遅い」をどう見るか
「分析は得意だと言われる。でも、決めるのは遅い」という人がいたとします。WHATでまず見るのは、金に関わる整理する・比べる・選ぶといった力を比較的自然に持っていそうか、そして実際に長い期間、分析や構造化をくり返してきたか、という2点です。
ただし、この段階では「決めるのが遅い理由」はまだわかりません。完成度に納得できないと決められないのかもしれませんし、情報を集め続けてしまうのかもしれません。選択肢が次々に増えて絞れない、失敗したくない気持ちが強い、その場の責任が重すぎる、といった理由も考えられます。
ここで初めて、HOW・WHY・FLOW・NOW、そして最後の布陣といった別の観点が必要になります。WHATは重要な一層ですが、答えそのものではありません。
五行診断を受けていなくてもWHATは観測できる
診断を受けていなくても、WHATはある程度まで観測できます。何年も自然にくり返していること、周囲からよく任されること、あまり準備しなくても比較的できること。成功した場面で毎回使っている力や、仕事や私生活で場面が変わっても残る傾向も同じです。
こうした話を聞けば、その人が比較的自然に持っていそうな力の手がかりは十分に集まります。診断結果がない部分は、無理に数字を入れず「未確認」のままにしておいて構いません。
戦略的視点のまとめ|新しい力を育てる前に、今ある資源から始める
課題が見つかると、足りない力を新しく身につけようとしがちです。しかし、同じ目的へ進める行動資源をすでに持っているなら、そこを起点にした方が早く、負荷も小さくできます。
戦略面では、「不足しているものは何か」だけでなく、「今ある資源のうち、今回の目的へ使えるものは何か」を先に探します。新しい力の育成は、その資源だけでは目的へ届かないと分かった時に検討します。特性値を上げることより、使える起点を選ぶことが先です。
自分で試せる5つの質問
- 誰に言われなくても、くり返しやってしまうことは何ですか?
- 過去にうまくいった場面で、何度も共通して使っている力は何ですか?
- 周囲から、どんなことを任されることが多いですか?
- 「できるけれど、とても疲れること」と「比較的自然にできること」は何ですか?
- 仕事・私生活・学習など、場面が変わっても残る傾向は何ですか?
次にできること
WHATで大切なのは、診断結果だけを信じることではありません。五行診断で得た最初の仮説と、実際の行動を見比べることです。
そのうえで、「自然に出やすい行動」と「今たくさん使っている行動」「経験で上手になった技能」「使ったときの負荷」を分けて考えます。まずは直近1か月を振り返り、誰かに強く求められなくても自然にくり返していた行動を3つ書き出してみてください。それがWHATを探る最初の材料になります。
続くHOWでは、持っている力そのものではなく、情報をどう受け取り、どう考え、どう判断しやすいかを見ていきます。
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※五行観測モデルはRayne-Lab独自のモデルで、現在検証中です。五行診断だけで、その人の能力や適性が確定するものではありません。診断結果は、長期的な行動や今の状況と照らし合わせながら、仮説として扱ってください。