境界のもめごと、動かない交渉、書き換えられない規則。そういう相談を六壬神課(りくじんしんか)で立てたときに姿を見せるのが、勾陳(こうちん)です。十二天将のひとつで、古くから停滞、拘束、争い、土地、組織のうえでのしがらみなどと結びつけて説明されてきました。
固定された象意と、盤の上での実際のはたらきを分けて見る感覚は、十二天将とは?を先に読んでおくとつかみやすくなります。
勾陳の性格は、物事が固定される、拘束される、そう簡単には動かない、という方向に出やすいことです。土地、不動産、組織、規則、係争のように、もともと固定性や利害…
勾陳は争いや拘束とも結びつけられますが、訴訟やもめごとが必ず起きるという意味ではありません。関係者が動きにくい、条件がすでに固まっている、交渉の余地が少ない…
土地の相談であれば、所有、境界、契約という言葉に置き換えられます。組織の相談なら、規則、部署のあいだの調整、既得権といったところに当たります。
勾陳という名は、中国の星官や神格の名として別の文脈にも登場します。この記事で扱うのは六壬十二天将としての勾陳で、星辰への信仰や他の体系の勾陳と自動的に同じものとは見なしません。
勾陳が出た盤を前にしたら、占うテーマに固定性や土地、組織の要素があるかを見て、勾陳の配置と乘神を確かめ、生剋と旺衰が停滞を強めているのか緩めているのかを読み…
01|勾陳が教えてくれるのは「動かないもの」
勾陳の性格は、物事が固定される、拘束される、そう簡単には動かない、という方向に出やすいことです。土地、不動産、組織、規則、係争のように、もともと固定性や利害の絡みが強いテーマでは、その性質がはっきり形になって現れます。
とはいえ、停滞をそのまま悪いものと決める必要はありません。続けること、守ること、境界をはっきりさせておくこと。動かないほうが望ましい場面も現実にはあります。
停滞を即座に凶とせず、土地・組織・規則などの固定性が保全か拘束かを見分けます。
固定性・土地・組織性が問いにあるかを確認します。
勾陳がどこに配置されたかを見ます。
何が固定されているかを具体化します。
停滞を強めるか緩めるかを重ねます。
固定が保全なのか拘束なのかを判断します。
02|争いの象意も、それだけでは断定しない
勾陳は争いや拘束とも結びつけられますが、訴訟やもめごとが必ず起きるという意味ではありません。関係者が動きにくい、条件がすでに固まっている、交渉の余地が少ない、といったかたちで表れる場合もあります。
乘神(じょうしん)、課体(かたい)、三伝(さんでん)、生剋(しょうこく)、旺衰(おうすい)を重ねながら、何が固定化されているのかを見ていきます。争いという語に引きずられて相手を敵と見立ててしまうと、実際は制度や条件の問題だったという読みを落としがちです。
03|土地や組織の相談に置き換えると
土地の相談であれば、所有、境界、契約という言葉に置き換えられます。組織の相談なら、規則、部署のあいだの調整、既得権といったところに当たります。
ただしこれは今の場面に合わせた応用であって、古典の語をそのまま現代の制度用語に言い換えたものではありません。相談の内容を書き出すときは、盤から読んだ内容と、自分が現代語へ置き換えた部分を別の行に分けておくと、後で検証しやすくなります。
04|星の名の勾陳と混同しない
勾陳という名は、中国の星官や神格の名として別の文脈にも登場します。この記事で扱うのは六壬十二天将としての勾陳で、星辰への信仰や他の体系の勾陳と自動的に同じものとは見なしません。
文献を当たるときは、その本が六壬について書いているのか、天文や道教の体系を扱っているのかを最初に確かめてください。同じ二文字でも、指しているものが違います。
05|動かない理由を一つに絞る
勾陳が出た盤を前にしたら、占うテーマに固定性や土地、組織の要素があるかを見て、勾陳の配置と乘神を確かめ、生剋と旺衰が停滞を強めているのか緩めているのかを読みます。そして、その固定が保全なのか拘束なのかを決めます。
そこまで絞れれば、次の一手は現実の側で打てます。境界や条件を書面で確認する、決定権を持つ相手を特定する、期限の有無を調べる。何が動かないのかがはっきりすれば、動かせる部分も見えてきます。