六壬式盤(りくじんしきばん)は、六壬の式占(しきせん)で用いられた盤です。天盤と地盤などの対応関係を扱い、時刻・方位・干支をもとに、占断に必要な配置を整理していく道具にあたります。紙に書き出す前の下ごしらえを、盤の上で済ませるための装置と考えると分かりやすいでしょう。

この記事の整理軸
01円い天盤と四角い地盤

式盤は一般に、円形の天盤と方形の地盤を組み合わせる構造として説明されます。円と方を重ねるという形は、古代中国の宇宙観と結びつけて論じられることがあります。

02六壬では盤の上に何を置くのか

六壬神課では、占う時刻などをもとに天地の盤を定め、そこへ四課、三伝、十二天将、五行の生剋(しょうこく)を重ねて読んでいきます。式盤は、その関係を目で確かめや…

03「式盤」とあれば六壬とは限らない

歴史のなかで「式」「式盤」と呼ばれた道具は、六壬に限りません。『古事類苑(こじるいえん)』方技部などには式占に関する記録が集められており、太一(たいいつ)系…

04四神の図像と名前が重なるところ

六壬の十二天将には、青龍、朱雀、白虎、玄武といった名称が含まれます。ただし、四方を守護する四神そのものとは働きが異なります。

05アプリの盤面は文化財の復元ではありません

Rayne-Labの六壬神課アプリの画面は、伝統的な関係の構造を理解しやすいように並べ替えた現代の表示です。歴史的な式盤の材質や寸法、図像を忠実に再現した文…

01|円い天盤と四角い地盤

式盤は一般に、円形の天盤と方形の地盤を組み合わせる構造として説明されます。円と方を重ねるという形は、古代中国の宇宙観と結びつけて論じられることがあります。

ただし、現存する品や図版、文献に見える式盤には、時代による違いや系統による違いがあります。復元図を一枚だけ見て「六壬式盤はこの意匠に決まっている」と受け取らないほうが安全です。

02|六壬では盤の上に何を置くのか

六壬神課では、占う時刻などをもとに天地の盤を定め、そこへ四課、三伝、十二天将、五行の生剋(しょうこく)を重ねて読んでいきます。式盤は、その関係を目で確かめやすくするための計算・表示の装置でした。

ここで大事なのは、盤そのものが答えを出すわけではないという点です。配置が出そろったあとに、それを六壬の規則に沿って解釈していく工程が必ず残ります。

03|「式盤」とあれば六壬とは限らない

歴史のなかで「式」「式盤」と呼ばれた道具は、六壬に限りません。『古事類苑(こじるいえん)』方技部などには式占に関する記録が集められており、太一(たいいつ)系の式盤の伝承も知られています。

そのため、史料に「式盤」とだけ書かれていた場合、すぐ六壬の式盤と判断するのは早すぎます。どの占術の、どういう文脈で使われた道具なのかを確かめてから読み進めてください。

04|四神の図像と名前が重なるところ

六壬の十二天将には、青龍、朱雀、白虎、玄武といった名称が含まれます。ただし、四方を守護する四神そのものとは働きが異なります。

式盤に並んだ名前を見ただけで「これは四神盤だ」と説明してしまうと、別系統の道具と混ざってしまいます。名称の一致と機能の一致を、いったん切り離して考えるのがこつです。

05|アプリの盤面は文化財の復元ではありません

Rayne-Labの六壬神課アプリの画面は、伝統的な関係の構造を理解しやすいように並べ替えた現代の表示です。歴史的な式盤の材質や寸法、図像を忠実に再現した文化財のレプリカではありません。

調べものをするときは、史料としての式盤、六壬の計算上の天地盤、アプリの画面表示という三つを分けて扱ってください。この区別をしておくと、アプリで覚えた並び方を史料の記述にそのまま当てはめてしまう失敗を避けられます。

「歴史資料の式盤」「六壬計算の天地盤」「現代UI」を分ける

Rayne-Labの盤面は関係構造を理解しやすく再配置した表示で、文化財レプリカではありません。

歴史資料式盤

現存品・図版・文献に残る道具は時代差・系統差を含めて確認します。

計算構造六壬の天地盤

占時などをもとに配置を定め、四課・三伝・十二天将などを重ねます。

現代表示Rayne-Lab UI

伝統的な関係構造を理解しやすく表示する現代のインターフェースです。

06|式盤についてもっと知りたいときは

式盤を調べるときは、まず一つの資料の図版と記述を丁寧に押さえ、それを他の資料と比べていくと違いが見えてきます。構造や名称は資料ごとに差があり、その差そのものが手掛かりになります。※資料間で表記が揺れる場合は、どちらかに寄せず、差があるまま書き留めておくのがおすすめです。

07|参考資料