神社の鳥居をくぐると、参道の脇に水をたたえた建物が見えてきます。そこで手と口を水で清めるのが手水(てみず・ちょうず)です。細かな手順を覚えることよりも、神前へ進む前に自分を整えるという意味をつかんでおくと、参拝の流れのなかでどこに置かれた所作なのかが見えてきます。

この記事の整理軸
01手水は何のために行うのか

神道では、祭祀に臨む前に身を清めることが大切にされてきました。手水は、その清めを日々の参拝のなかで簡略な形で行う所作として説明されます。

02基本的な流れ

いま多くの神社で案内されている方法では、左手、右手、口の順に清めます。口をすすぐときは柄杓(ひしゃく)に直接口をつけず、いったん手に水を受けてから行います。

03手水と禊は同じではありません

禊(みそぎ)は、海や川、滝などの水に身をさらす実践や、祭祀の前に身体を清めることまで含む、より広い言葉です。手水はその考え方とつながっていますが、禊を小さく…

04手水舎が使えないときはどうするか

工事や衛生上の事情、冬の凍結などで、手水舎が使えないこともあります。その場合でも、参拝そのものが成り立たなくなるわけではありません。

05次に神社へ行くときは

鳥居をくぐったら、まず手水舎の案内板を見てみてください。どんな設備で、どう使ってほしいと書かれているかは神社ごとに違い、そこにその神社の考え方が表れています…

01|手水は何のために行うのか

神道では、祭祀に臨む前に身を清めることが大切にされてきました。手水は、その清めを日々の参拝のなかで簡略な形で行う所作として説明されます。

ここでいう清めは、汚れている人を退けるという意味ではありません。祭祀の場へ入る前に、日常から意識を切り替えるための区切りだと考えると分かりやすくなります。だから、水の量や時間の長さを競う必要はありません。

02|基本的な流れ

いま多くの神社で案内されている方法では、左手、右手、口の順に清めます。口をすすぐときは柄杓(ひしゃく)に直接口をつけず、いったん手に水を受けてから行います。最後に柄杓の柄を水で流す作法を紹介している神社もあります。

ただし、設備や案内のしかたは神社ごとに違います。柄杓を置かず水が流れ続けている流水式の手水舎(てみずや)もありますし、竹筒から注がれる形のところもあります。現地に案内があるときは、そちらに従ってください。

手水の基本動作を一目で確認

現地の案内がある場合はそちらを優先します。一般的な流れは次の通りです。

1左手を清める

まず左手へ水をかけます。

2右手を清める

持ち替えて右手を清めます。

3口をすすぐ

手に受けた水で口をすすぎます。

4柄を流す

案内がある場合は最後に柄を清めます。

03|手水と禊は同じではありません

禊(みそぎ)は、海や川、滝などの水に身をさらす実践や、祭祀の前に身体を清めることまで含む、より広い言葉です。手水はその考え方とつながっていますが、禊を小さくしたものが手水だと言い切ってしまうと、どちらの内容も見えにくくなります。

参拝のときに区別しておきたいのは、禊が清めの実践全体を指す言葉で、手水は参拝前の具体的な所作だという点です。禊について詳しく知りたい場合は、別の言葉として調べるほうが早く行き着きます。

04|手水舎が使えないときはどうするか

工事や衛生上の事情、冬の凍結などで、手水舎が使えないこともあります。その場合でも、参拝そのものが成り立たなくなるわけではありません。

手水は大切な所作ですが、形を守れなかったことだけで参拝の意味が失われると考えて心配しすぎる必要はありません。柄杓が置かれていないときは、流れる水に手を差し出すだけでも、整えるという意味は果たせます。

05|次に神社へ行くときは

鳥居をくぐったら、まず手水舎の案内板を見てみてください。どんな設備で、どう使ってほしいと書かれているかは神社ごとに違い、そこにその神社の考え方が表れています。手順の正しさを競うのではなく、水に触れて気持ちを切り替えるという一点を意識すると、そのあとの参拝が落ち着いたものになります。

06|主な参照

  • 神社本庁「参拝方法」
  • 神社本庁「手水舎について」
  • 神社本庁「禊とは」